徹底したコスト削減

徹底したコスト削減

作成日:2022.12.17

更新日:2023.11.17

 

コスト削減の概要

「もの」によるコスト削減を考える

「作業時間が短縮される」では、人件費によるコスト削減を考えてきました。人件費の場合は、年間100万円単位でコスト削減が行われる場合があります。
ここでは、「もの」によるコスト削減を考えていきます。現在使用している何かの「もの」を、別の何かに切替えることでコスト削減を図ります。
人件費削減までの金額にはなりませんが、ちりも積もれば大きい金額になります。

1)A4菓子統一伝票へ移行する
2)請求書のメール化へ移行する
3)「e-お菓子ねっと」でV1からV2フォーマットへ移行する
4)送り状と荷札を送り状シールへ移行する

 

新菓子統一伝票からA4菓子統一伝票への移行

伝票1枚で7円のコスト削減

1989年4月にスタートした菓子VAN(現在のe-お菓子ねっと)が普及するにつれて、従来の菓子統一伝票では要件を満たさなくなってきました。
そこで登場したのが新菓子統一伝票です。伝票は菓子VAN仕様に改良され、共通コードが追加された分、以前よりも横長の形状になりました。伝票サイズはB4用紙3等分の大きさです。
この新菓子統一伝票も菓子業界では必須アイテムでしたが、ここに来て緩和されて来たらしく、使用しなくてもうるさくなくなってきました。そこで「菓子メーカーくん」では、A4菓子統一伝票を勝手ながら考案し、 これに移行することで、伝票1枚当たり7円のコスト削減が図れるようにしました。

詳細はこちら。

コスト削減額を計算する

売上伝票使用枚数が1日平均20枚程度、1ヶ月平均500枚程度使用する場合のコスト削減額を計算してみます。新菓子統一伝票は1枚税込9.9円です。一方、A4サイズ3等分用紙を、 例えばアスクルから購入しますと、500枚入が税込1,446円です。1枚当たり税込2.89円になります。コスト削減額は1ヶ月で3,500円、1年で42,000円のコスト削減になります。これは好評です。

 

請求書のメール化への移行

請求書をメール化してコスト削減を図る

請求書をこちらで印刷するのではなく、相手先で印刷してもらって、切手代、封筒代、請求書のA4用紙代にかかるコストを削減するというものです。
仮に机上計算では、100件ある得意先のうち半分の50件がメール化できた場合を計算してみます。
結果は、1ヶ月当りのコスト削減額は4,750円で、年間コスト削減額は57,000円となりました。結構なコスト削減を机上計算では実現しています。

No.原価コスト名原価件数金額
1.84円切手代841008,400円
2.封筒代101001,000円
3.A4用紙代100100円
1ヶ月コスト削減額 小 計9,500円
年間コスト削減額9,50012114,000円

詳細はこちら。

菓子業界では受け入れる相手先がまだ少ない

菓子業界の場合、実際はどうでしょうか。菓子業界では、受け入れる相手先は殆んどの場合菓子問屋です。他の業界とは異なり、特殊な業態ということもあるのか、請求書のメール化はまだ現実的ではないようです。
PDFファイルよりも、大きい問屋ではCSVファイル(エクセル)で、請求書を要求するところもあります。「菓子メーカーくん」は、CSVファイルによる請求書に対応しています。

 

「e-お菓子ねっと」V2フォーマットへの移行

V2フォーマットの現状

V2フォーマットは2017年2月1日より開始されました。V2フォーマットのメリットはV1フォーマットの場合、明細データ1行2円ですが、V2フォーマットは1行0.8円と1.2円安価なところです。
一見魅力的な単価に見えますが、実はデータ量が多い取引でないとメリットは生かせません。そのため、一般的には殆んど普及しておらず、V2フォーマットを使用しているのは、大手菓子メーカーと大手菓子問屋だけということになります。
「菓子メーカーくん」では、V1、V2両方のフォーマットに対応しています。

詳細はこちら。

コスト削減額を計算してみる

「菓子メーカーくん」を利用している実際のユーザーでの現実的なデータ量を考慮して、1ヶ月のデータ使用料が500行、1,000行、1,500行の場合を机上計算してみます。
ご覧のようにこの結果では、わざわざ高い開発費を使ってV2へ移行することは現実的でありません。その結果、V2フォーマットは殆んど普及していません。

No.月データ量V1単価V1金額V2単価V2金額月コスト削減額
500行2円1,000円0.8円400円600円
1,000行2円2,000円0.8円800円1,200円
1,500行2円3,000円0.8円1,200円1,800円

 

送り状と荷札を送り状シールへ移行

自社白紙荷札を使用しないことがコスト削減

運送会社の送り状ソフトを使用して、レーザープリンターから送り状シールを印刷するという方法があります。これを使用しますと、送り状と荷札が一体化しているので、自社の白紙荷札は不要になります。この不要になった白紙荷札代がコスト削減になります。
通常菓子メーカーでは、3~5社程度の運送会社と取引があるようです。仮に、1ヶ月12,000ケース出荷するものとします。その中の半分の6,000ケースをこれに割当てたとして計算します。
白紙荷札の原価は様々です。1列、2列、4列で1枚当たりの原価は異なります。購入量によっても原価は大きく動きます。ここでは一番よく使用されている2列荷札を使用することで計算します。単価は1枚1.5円(税込)とします。
結果として、白紙荷札はシールなのでコスト的には高価です。1ヶ月9,000円コスト削減されれば、年間コスト削減額は108,000円になり、結構な金額になります。

■自社の白紙荷札を使用しない場合の月次コスト削減額

用紙単価1ヶ月枚数金額
自社の白紙荷札1.50円(税込)6,000枚9,000円
1ヶ月コスト削減額=9,000円
年間コスト削減額=108,000円

詳細はこちら。

運送会社の送り状発行ソフト一覧

以下に示した各運送会社の送り状発行ソフトを使用して、送り状シールを印刷します。

運送会社名ソフト名一般名称
宅急便B2(ビーツー)送り状発行システム
佐川急便e-飛伝Ⅱ送り状発行サポート
福山通運iSTAR2出荷ラベル発行ソフト
西濃運輸カンガルーマジックⅡ出荷支援システム
名鉄運輸こぐまくん送り状・荷札発行アシスト
久留米運送e-レオ・カスタマーズ出荷支援サービス